筋トレ初心者の疑問に答える!ダンベルフライを勧める理由とは?

「ダンベルフライ」は筋トレ初心者にとてもおすすめの種目です。

ダンベルフライは効果的に大胸筋を鍛えることが出来ます。かっこいい胸板を作るためには欠かせないトレーニングです。

しかも、ジムに行かずとも出来るので自宅トレーニーでも大胸筋をかなり追い込むことが出来ます。

しかし、筋トレ初心者にとっては、

「ダンベルフライのフォームがよくわからない」、「ダンベルフライの何がいいの?」、「重量はどれくらいがいいかな?」、「肩が痛い…」

など多くの疑問があると思います。

そこで今回の記事ではダンベルフライのやり方やコツ、回数や重量の目安、初心者におすすめする理由、肩を痛めない工夫などなど細かく紐解いていきます。

  • ダンベルフライの正しいやり方を知りたい
  • 初心者が行う際の注意点を知りたい
  • 肩が痛くなる原因と対策について知りたい

という方におすすめの記事です。少しでもご参考になりましたら幸いです。

ダンベルフライで鍛えられる部位

ダンベルフライでは「大胸筋」を鍛えることが出来ます。

大胸筋の解剖図

大胸筋は胸骨から上腕にかけて広がる筋肉です。大胸筋は谷間を作るように胸を寄せることで収縮します。逆に胸を大きく張ることで大胸筋が伸展(ストレッチ)されます。

大胸筋には上部、中部、下部と分かれており、一般的なダンベルフライでは大胸筋中部を主に鍛えることが出来ます。ベンチの角度を調整し、頭を上げた状態で行うインクラインダンベルフライでは大胸筋の上部を狙うことが出来ます。

分厚くてかっこいい胸板を作るためにダンベルフライはとても有効な種目です。

ダンベルフライとダンベルプレスの違い

「ダンベルプレス」「ダンベルフライ」

名前は似ているけどどう違うの?と疑問に思っている方もいると思います。どちらも大胸筋を鍛える種目ですが少し違いがございます。

ダンベルプレスは大胸筋を収縮させる際に負荷がかかる種目です。ダンベルを持ち上げることで大胸筋が収縮し、筋肉に負荷がかかります。

一方、ダンベルフライは大胸筋をストレッチさせることで負荷がかかります。ダンベルの重さに耐えながら、大胸筋を引き延ばすことで筋繊維が傷つき、筋肥大に繋がります。

このように収縮時に負荷がかかる種目なのか、ストレッチ時に負荷がかかる種目なのかの違いがあります。

また、ダンベルプレスは肘関節と肩関節の運動でダンベルを持ち上げるので「多関節運動」と呼ばれます。複数の関節の動きが関与するので、大胸筋以外に上腕三頭筋、三角筋など複数の筋肉が使われます。

一方、ダンベルフライでは肘関節を固定し、肩関節の動きのみでダンベルを動かす「単関節運動」です。関与する筋肉は大胸筋が中心となり、その他の筋肉の関与は少ないです。

そのため、ダンベルフライの方が扱える重量は低くなります。

このように、ダンベルフライとダンベルプレスでは、負荷のかかり方関与する筋肉扱える重量などに違いがございます。

大胸筋に様々な刺激を与え、効果的に発達させるために、収縮系の種目であるダンベルプレスとストレッチ系の種目であるダンベルフライを組み合わせて行うことが重要です。

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初心者がダンベルフライを取り入れるべき理由

筋トレ初心者ならダンベルフライは是非取り入れたい種目です。その理由をご説明します。

大胸筋を狙いやすい

ダンベルフライは大胸筋を狙いやすいので筋トレ初心者におすすめです。

筋トレ初心者は狙った筋肉に効かすということが難しいと思います。特に、複数の筋肉が関与する多関節運動ではなおさら難しくなります。その点、ダンベルフライは単関節運動であり、大胸筋以外の筋肉の関与が少ないトレーニングです。

正しいフォームを身に着けることで、初心者でもしっかりと大胸筋に効かすことが出来るます。

扱える重量が低い

ダンベルフライは扱える重量が低いので筋トレ初心者におすすめです。

筋トレ初心者の男性ならダンベルの重量は片手10㎏~15㎏で十分負荷をかけることが出来ます。

高重量のダンベルの扱いは危険を伴いますので、扱いやすい重量で追い込むことが出来るのはとても良いです。そもそも高重量のダンベルを持っていない。という方も多いと思います。

自宅トレーニーではトレーニング器具の限りもあると思いますので、重量が低くても追い込めるのは初心者にとってありがたいポイントです。

貴重なストレッチ系の種目

ダンベルフライは貴重なストレッチ系の種目です。収縮系の種目はダンベルプレス、ベンチプレス、腕立て伏せなど多くのメニューが思い当たりますが、ストレッチ系の種目は限られます。特に、家で出来る種目となるとかなり少ないです。

その点、ダンベルフライは自宅でも出来る貴重なストレッチ系の種目です。今まで収縮系の種目しかやってこなかったという方は、是非ダンベルフライと組み合わせて行うことをおすすめします。

収縮系のトレーニングとストレッチ系のトレーニングを組み合わせることで効率よく筋肉に刺激を与えることが出来ます。

効果的なダンベルフライのやり方

それでは大胸筋にしっかりと効かせるダンベルフライのやり方についてご紹介します。

ダンベルフライのやり方
  • step1
    ダンベルを両手に持ち仰向けになる
  • step2
    弧を描くようにしてダンベルを下ろしていく
  • step3
    大胸筋のストレッチを意識して胸をしっかり張る
  • step4
    ダンベルを持ち上げる
  • step5
    上記の動きを繰り返す

効果を最大化させるコツと注意点

ダンベルフライの効果を最大化させるポイントは下記の通りです。

  • 肘を張る
  • 肩甲骨を寄せて下げる
  • 肘を曲げすぎない
  • トップでダンベルを近づけすぎない
  • ダンベルはゆっくり下ろす

1、肘を張る

前腕が地面に対して垂直になるように肘を張りましょう。

下記をご覧の通り前腕が地面に対して垂直になっていることがわかります。

悪い例はこちらです。

ダンベルフライのやり方 悪い例

前腕が顔側に傾き、地面と垂直になっていません。これだと肩に負担がかかり大胸筋に効きづらくなります。

私も最初は肘を張る感覚がつかみづらかったのですが極端なイメージは下記の通りです。

ダンベルフライのやり方 肘の張り方
肘が張れていない例)肘が内側に向いています。
ダンベルフライのやり方 肘の張り方
肘が張れている例)肘が外側に向いています。

バランスボールや大きな木を抱きかかえるイメージを持つと肘を張ることが出来ます。この肘の張りを意識しながらダンベルを下ろしていくことが大胸筋に効かせるコツです。

2、肩甲骨を寄せて下げる

肩甲骨を寄せるというと胸を張ることだと思うかもしれません。しかし、ただ胸を張ればいいというわけではございません。

「胸を張って、肩を落とす」ことが重要です。こうすることで肩甲骨が下方回旋します。

肩甲骨の下方回旋とは肩甲骨の下の部分を近づける動きです。

やり方がわからない方は、ベンチ台の下から肩甲骨を支点に体を上にスライドさせるとやりやすいです。

肩甲骨を支点に体を上へ移動させると肩甲骨を寄せることが出来ます

こうすることで肩が下がった状態で肩甲骨を寄せることが出来ます。

肩甲骨を下方回旋した状態をキープしたままダンベルフライを行うことでしっかりと大胸筋に効かせることが出来ます。

3、肘を曲げすぎない

肘の角度は90度~100度くらいを目安に曲げていきます。

ダンベルフライのやり方 肘の角度

胸をストレッチさせるには肘の角度が重要です。肘の角度が狭いと大胸筋がストレッチされません。逆に開きすぎると肩に負担がかかります。

また、ダンベルを下ろす際は円軌道になるように意識し、大胸筋のストレッチを感じながら下ろしていきましょう。

このようにして行うことで「ストレッチをしたときに負荷がかかる」というダンベルフライのメリットを最大限に受けることが出来ます。

4、トップでダンベルを近づけすぎない

ダンベルフライのやり方 トップポジション

ダンベルを上げる時はダンベル同士を近づけすぎないようにしましょう。肩の真上よりもやや手前で折り返すと良いです。

ダンベルを近づけすぎると大胸筋への負荷が逃げてしまいます。上で一休みせず、大胸筋への負荷を常に感じながら上げ下げしましょう。

5、ダンベルはなるべくゆっくりおろす

回数を上げることに意識がいくあまり、雑に上げ下げしないように注意しましょう。

ダンベルは4秒ほどかけてじっくりと下ろすのがおすすめです。しっかりとフォームを意識して、ゆっくりと下ろすことで大胸筋がストレッチされ、最大の効果を発揮します。

回数・セット数について

目安となる回数、セット数についてご紹介します。筋トレの目的によって重量、回数が異なってきますので、ご自身の目的に合わせて実施しましょう。

筋力アップが目的の場合

筋力アップを目標にするならば「6~10回×3セット」が目安です。10回出来るかできないかの高重量で設定し、ダンベルフライを行いましょう。

インタバールは2~3分と少し長めに取り、筋肉を回復させたうえですべての力を出し切るようにトレーニングを行いましょう。

筋肥大が目的の場合

筋肉を大きくさせたいという方は「12~15回×3セット」が目安です。

インタバールは1分~1分半を目安にして筋肉をどんどんいじめていきましょう。

筋持久力アップが目的の場合

筋持久力を上げたい方は「20回×3セット」が目安です。少し軽めの重量で回数を上げていきます。

インターバルは1分を目安にして速いテンポで行っていきましょう。

肩を痛める原因と対策

ダンベルフライを行うと肩が痛い!という方もいると思います。実際、私も右肩痛持ちであり、ダンベルフライを最初に行った時は肩に痛みが走りました。

そこで肩を痛める原因と対策についてご紹介します。

原因1、フォームが悪い

当然のことながら悪いフォームでダンベルフライを行うと肩を痛めてしまいます。

上記でご紹介した「効果を最大化させるコツと注意点」をご参考に正しいフォームで実践いただくことが重要です。

特に、肩の痛み対策としては

  • 「肘をしっかりと張る」
  • 「肩甲骨を寄せて、肩を落とす」

ことが重要です。

肘を張れずに、前腕が顔側に寄ってくると肩にダンベルの重さが乗ってしまいます。

肘が張れていない例)前腕が地面と垂直になっていない。

肩に余計な負荷をかける原因となるので、肘をしっかりと張り、前腕が地面と垂直になるようにすることが重要です。

また、肩甲骨の下方回旋(肩甲骨を寄せて、肩を落とす)が出来ていないとダンベルを持ち上げる際に、三角筋を使ってダンベルを持ち上げることになり、肩に負荷がかかってしまいます。

これら2つの注意点は大胸筋にしっかりと効かせることはもちろんのこと、肩への負担軽減の為にもとても重要なポイントです。

原因2、肘が開きすぎている

ダンベルフライでストレッチ時の負荷を感じるためには肘をしっかりと開くことが重要です。

しかし、開きすぎると肩に過剰な負荷がかかってしまいます。しっかりと効かせたい気持ちはとてもよくわかりますが、肘の角度は90~100度を意識して行いましょう。

特に筋トレ初心者は、はじめから肘の角度を広げようと思わずに、無理のない範囲ではじめ、徐々に肘の角度を調整していきましょう。

原因3、無理な重量設定

筋トレ初心者は無理な重量設定をしないように注意しましょう。特に肩に痛みがある方はなおさらです。

「筋肥大させたいから10回上げられる重量に設定をしよう!」

と思う気持ちはとても分かりますがトレーニングは継続してなんぼです。怪我のリスクがある時に無理な重量設定は危険です。

ダンベルフライはそもそも扱える重量が高くありません。筋トレ初心者なら10㎏の重要でもかなり効きます。

フォームを固めるためには軽い重量で行うことも重要です。肩に不安がある方は、軽めの重量で行い、正しいフォームが身についた頃に重量を上げて行うのが良いと思います。

筋トレ初心者には何kgのダンベルが必要か…

筋トレ初心者はダンベルを持っていないという方も多いと思います。何㎏のダンベルがあればいいんだろう…と悩んでいる方もいるでしょう。

ダンベルフライ自体はそこまで重い重量を扱うことが出来ません。

筋トレ初心者の男性ならば片手10㎏~15㎏の範囲で十分鍛えることが出来ると思います。女性であれば10㎏以下の重量で十分です。

私はいつもダンベルプレスやディップスと組み合わせてダンベルフライを行っていますが、15㎏前後の重量で十分追い込めています。(34歳男性、体重73㎏)

ダンベルフライだけで考えるとそこまでの重量は必要ありませんが、ダンベルプレスや背中の種目もやりたいと思うなら20㎏までのダンベルは欲しいところです。

筋トレ初心者の男性ならば、まずは20㎏までの安い可変式ダンベルを購入し、本格的にトレーニングに打ち込むようになったらさらに重いダンベルを購入すると良いと思います。

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ベンチがない場合は床でも出来る?

筋トレ初心者はトレーニングベンチを持っていない方も多いと思います。そのような方向けに床を使ってダンベルフライを行う「フロアフライ」という方法もございます。

フロアフライはフォームの確認などには有効ですが、大胸筋のストレッチが感じにくいのがデメリットです。ダンベルフライの最大のメリットは大胸筋のストレッチなので、それが失われるのはとてももったいないです。

ストレッチ感を強めるために肘を大きく広げて行う方法もありますが、肩を痛めやすいのであまりおすすめしません。

結論としては、「ダンベルで大胸筋を鍛えたい!」という方には是非トレーニングベンチも併せて用意することをおすすめします。

まとめ

ダンベルフライの効果的なやり方について解説致しました。

ダンベルフライは大胸筋をストレッチさせることで負荷が入ります。正しいフォームを意識して効果的に大胸筋を鍛えましょう。

初心者は無理をせず、まずは軽めの重量からはじめ、肩に違和感が出ないことを確認しながら徐々に重量を上げていきましょう。

ダンベルフライで大きな胸板を作りましょう!

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