肩や背中を鍛えているのに、
「肩が前に巻き込まれて猫背っぽく見える」
「筋トレ中に肩が痛くなりやすい」
そんな悩みを感じたことはありませんか?
実はその原因、リア(肩後部)や肩甲骨周りの筋肉不足かもしれません。
そこでおすすめしたいのがチューブを使ったフェイスプルです。フェイスプルはジムではケーブルマシンで行う種目ですが、チューブがあれば自宅でも再現が可能です。
フェイスプルでリアや肩甲骨周りを鍛えることで、肩トラブルの予防、肩の立体感作りに役立ちます。肩の痛みを軽減させ、他の種目の出力をあげることにも有効ですので、是非、自宅トレーニーでも取り入れたい種目です。
この記事では、自宅トレーニー向けに
- フェイスプルで鍛えられる部位
- チューブフェイスプルの正しいやり方
- おすすめのチューブ
について分かりやすく解説していきます。チューブフェイスプルで肩トラブルを予防し、立体的な後ろ姿を作りましょう。
チューブフェイスプルで鍛えられる部位
チューブフェイスプルで主に鍛えられるのは以下の部位です。
- 三角筋後部

三角筋後部は肩の後ろ側に位置する筋肉で、腕を後方へ引いたり、外に開いたりする動作で使われます。肩の後ろ側は正面から見えないのでわかりづらいですがとても大事な部位です。
三角筋後部を鍛えることで、肩の前後のバランスが整い、丸く立体的な形を作ります。また、ダンベルプレスなどの種目を行った際に肩が痛むことを防いでくれます。肩のライン作りから他のトレーニングのサポートまで幅広く活躍する部位です。
- 僧帽筋中部・下部

僧帽筋は背中上部を広く覆う筋肉で、フェイスプルでは特に肩をすくめずに肩甲骨を寄せることで使われる部位です。鍛えることで、
- 猫背・巻き肩の改善
- 背中の厚み・立体感アップ
- 肩が安定し、動作がスムーズになる
といった効果が期待できます。「姿勢が良い人」に見えるかどうかは、僧帽筋中部から下部の働きが重要です。
- 菱形筋

菱形筋は肩甲骨の内側に位置し、肩甲骨を中央に引き寄せる働きを持つ筋肉です。
普段の生活やデスクワークではほとんど使われず、現代人が最も弱くなりやすい筋肉のひとつです。フェイスプルの「引き切った位置で肩甲骨を寄せる」この瞬間に、菱形筋が強く働きます。
鍛えることで得られるメリットは以下の通りです。
- 肩甲骨がスムーズに動くようになる
- 背中のラインが整いシャープな後ろ姿になる
- 首・肩こりの軽減につながる
肩のスムーズな動きとスマートな後ろ姿を作るのに重要な筋肉です。
補助的に使われる筋肉
- ローテーターカフ(肩のインナーマッスル)
ローテーターカフは肩関節を安定させる小さな筋肉群の総称です。見た目にはほとんど影響しませんが、肩の健康を支える最重要筋肉と言えます。ローテーターカフを鍛えることで、
- 肩関節の安定性向上
- プレス種目、懸垂時の怪我予防
といった点に役立ちます。長期的にトレーニングを続けやすくするためにも、侮れない筋肉群です。
チューブ・フェイスプルで鍛えられる筋肉についてまとめると
- 三角筋後部で肩の立体感を作り
- 僧帽筋・菱形筋で姿勢改善に繋がり
- インナーマッスルで肩を守る
というとても重要な筋肉を鍛えることが出来る種目です。フェイスプルは「筋肥大目的」というより、肩の安定性・姿勢改善・背中の完成度アップに大きく貢献する種目と言えます。
なぜ自宅トレーニーにフェイスプルがおすすめなのか?

フェイスプルは自宅トレーニーにおすすめのトレーニングです。決して派手な種目ではないですが、怪我予防や他のトレーニングの出力アップにつながるので侮れません。効率的かつ安全に自宅トレーニングを行うために是非、取り入れることをおすすめします。
① 肩トラブル予防になる
自宅トレーニーにチューブフェイスプルを強くすすめたい最大の理由は、肩トラブルの予防につながる数少ない種目だからです。肩は可動域が広い反面、構造的に非常に不安定な関節でもあります。だからこそ、間違った負荷の積み重ねが痛みや違和感として表面化しやすい部位です。
特に、
- プッシュアップ
- ダンベルプレス
- ショルダープレス
など、前側優位の押す種目(プレス系)が多くなりがちです。これらのトレーニングは体の前側の筋肉を強く使いますが、後ろ側の筋肉はほとんど使われません。結果的に、肩が前に引っ張られるなど肩に負担が偏ります。
フェイスプルでは、日常生活やプレス系の種目で前に引っ張られた肩をニュートラルな位置にリセットしてくれます。また、肩のインナーマッスルを鍛えることで肩回りの動きをスムーズにしてくれます。怪我無く安全にトレーニングするためにはフェイスプルが重要な役割を果たします。
肩の負担が減ることで、より深い動きが出来るようになり、安心してその他の種目に取り組むことが出来るはずです。
フェイスプルは、ケガ予防から他の種目の可動域改善までつながる種目です。フェイスプルはそれ単体で効果を発揮するというよりも、自宅トレーニング全体を支える名脇役の様な存在です。
② 肩・背中トレの仕上げに最適
懸垂など他の背中トレーニングのあとに行うことで、背中の輪郭・肩後部の立体感が高まります。
フェイスプルは、
- 高重量を扱わない
- 関節負担が少ない
といった特徴がありますので、背中・肩トレの最後に安全に追い込める種目です。他の種目を行った後、フェイスプルで追い込みをかけることで筋肉を使い切ることが出来ます。最後にしっかりと引く動作を行い、肩甲骨を寄せ切ることで肩から背中全体を使い切った感覚で終えることが出来るはずです。
この最後の追い込みがトレーニングの完成度を大きく左右します。
自宅トレーニー向け|チューブ・フェイスプルの正しいやり方
チューブフェイスプルは「なんとなく引くだけ」だと効きません。セットアップ・軌道・引き切りの意識が全てです。また、やり方によって三角筋後部をメインで効かす方法、僧帽筋や菱形筋まで効かす方法と変わってきます。以下では狙う部位別のチューブフェイスプルのやり方を紹介します。
三角筋後部狙い
まずは三角筋後部を中心に狙った方法について解説します。三角筋を狙う場合は肩甲骨を寄せ切らず行いましょう。肩の後ろが熱くなるのを感じながら行うと効果的です。
ターゲットとなる筋肉
- 三角筋後部
- 補助として:ローテーターカフ
目的:三角筋後部の立体感作り、肩トラブルの予防
① セットアップ(準備)
- チューブの固定位置は 目〜額の高さ
- スタンスは肩幅程度
- 手はチューブをオーバーグリップ(手の甲が上)で持つ
② 動作手順
- 上腕から動かす意識で始動
- 目〜鼻の高さに向かって引く
- 手が耳の横に来るまで引く
- この位置で1秒キープ
- ゆっくりとスタート位置に戻す
チューブを引くときの意識は「手を引く」ではなく 肘を横に開くイメージです。肘は肩と同じ高さか少し下が目安です。肘を上げすぎると肩がすくみ、三角筋に効きづらくなってしまいます。
肘の軌道は体の真横へ広げるイメージです。後ろへ引くというよりも横を意識して動かしましょう。
フォームの特徴まとめ
| 項目 | 解説 |
|---|---|
| 肘の動き | 真横〜やや下方向に広げるように引く(肩の高さキープ) |
| 手の位置 | 顔の横、耳のラインにくるように引く |
| 肘の位置 | 肘は肩より高くせず、肩と同じ or 少し下を意識 |
| 肩甲骨 | 無理に寄せない。動かす意識は最小限でOK |
| テンポ | ゆっくり丁寧に:引き2秒 → 静止1秒 → 戻し3秒 |
以上が三角筋後部をメインで狙った場合のフォームです。肩甲骨を寄せない意識が三角筋に効かすコツです。
僧帽筋・菱形筋狙い
次に、僧帽筋から菱形筋といった背中を狙ったフェイスプルのやり方について解説します。こちらの場合は引いた際に肩甲骨を寄せる意識をもって行います。
ターゲットとなる筋肉
- 僧帽筋中部・下部
- 菱形筋
目的:背中の厚み作り、肩甲骨周りの安定、姿勢改善
① セットアップ(準備)
- 目~額の高さチューブをに固定する
- スタンスは肩幅程度
- 胸を軽く張る
② 動作手順
- 肩甲骨を寄せ、肘を引く
- 目〜鼻の高さに向かってチューブを引く
- 肩甲骨を寄せ切った状態で1秒キープ
- ゆっくりともどす
背中狙いのフェイスプルでは肩甲骨を寄せる動きを意識しましょう。肘は後ろに引いてくる形です。肩がすくまないように注意し、肩甲骨を寄せて、少し下げるような意識を持つと効果的です。
フォームの特徴まとめ
| 項目 | 背中狙いフェイスプル |
|---|---|
| 主役 | 僧帽筋中部・下部、菱形筋 |
| 肘の意識 | 後ろに引く |
| 肩甲骨 | しっかり寄せる・下げる |
| 動きの主導 | 肩甲骨から始動させる |
以上が、背中を狙ったフェイスプルの方法です。肩甲骨を寄せる意識を持つことが、三角筋狙いとの大きな違いになります。
チューブ・フェイスプルとケーブル・フェイスプルの違い

フェイスプルはもともとケーブルマシンで行われる定番種目です。そのため「チューブだと効果が落ちるのでは?」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、侮ることはありません。
チューブの張力を活かして効果的にトレーニングを行うことが出来ます。また、チューブだからこそ得られるメリットもあり、自宅トレーニーが安全かつ効果的に行うならチューブは最適です。
チューブとケーブルの違いについて
チューブの特徴は引くほど負荷が強くなることです。引き切った位置で一番ストレスがかかります。最大限引き切った時の力は強力で、しっかりと筋肉を追い込むことが出来ます。一方、ケーブルは動作全体でほぼ同じ負荷がかかります。スタートから終点まで重さが変わりません。この点により、動作を行っている時から、動作を戻す(ネガティブ)時まで強い負荷がかかります。ネガティブでの負荷は筋肉の成長に重要であり、それゆえ、筋肥大という点ではケーブルが有利になります。
チューブを使って筋肥大を狙うなら、他の種目と組み合わせるのがおすすめです。他の肩トレ、背中トレに合わせて、追い込みでチューブフェイスプルを行うと、背中の最後の力を使い切ることができ、筋肥大に繋がります。
一方、チューブが得意なのは、筋肉を狙いやすい、安全に筋トレが出来るという点です。チューブは徐々に負荷が高まりますので、丁寧に動作をすることが出来ます。フォームが安定しやすく、狙いたい筋肉を意識しやすいです。特に筋トレ初心者のフォーム習得の為のチューブはとても効果的です。また、ケーブルの様に強い負荷がかかり続けるということもないので、安全にトレーニングを行うことが出来ます。特に、肩トラブルを抱えている方はチューブでじっくり効かせるのがおすすめです。
チューブとケーブルの違い一覧
| 比較項目 | チューブ・フェイスプル | ケーブル・フェイスプル |
|---|---|---|
| 主な使用環境 | 自宅でも可能 | ジム |
| 負荷の特徴 | 可変抵抗(引くほど重くなる) | 一定抵抗(動作中ほぼ同じ) |
| 最大負荷がかかる位置 | 引き切り(収縮位) | 動作全体で均一 |
| フォーム習得 | ◎ 丁寧になりやすい | △ 勢いで引きやすい |
| 肩甲骨の寄せやすさ | ◎ 意識しやすい | ○ 重量が重いと難しい |
| 肩への優しさ | ◎ 関節負担が少ない | △ 重量設定に依存 |
| ケガ予防・ケア目的 | ◎ 非常に向いている | ○ |
| 筋肥大向き | △(中〜高回数向き) | ◎(高重量対応) |
| 重量調整の細かさ | △ 高重量を扱うのは難しい | ◎ プレート・ピン調整 |
| 省スペース性 | ◎ | △ |
| コスト | ◎ 低コスト | △ 月会費・設備必要 |
| 継続しやすさ | ◎ いつでも可能 | △ 環境依存 |
| 自宅トレ適性 | ◎ 最適 | ×ほぼ不可能 |
チューブ・フェイスプルに最適なチューブの選び方
チューブには様々な種類があります。チューブフェイスプルに適した商品についてご紹介します。
ポイント① 強度(負荷)の選び方
チューブフェイスプルに適した強度
- 15回~20回を丁寧に行える強度
- 高強度で攻めるというより、少し余裕をもって引ける強度を選ぶ
チューブフェイスプルは引けるかどうかよりも、しっかりと引き切れるか、引き切ったところで止められるかが重要です。強度が高すぎるチューブは、肘が下がったり、肩がすくむ原因となってしまいます。少し軽めで丁寧に行うことを考えたら、チューブの強度もそこまで強くなくて大丈夫です。
ポイント② 複数種類の強度があるか

チューブフェイスプルを行うなら、チューブは複数の強度がセットになった商品がおすすめです。負荷の種類が豊富なので、その日の状態や成長に合わせて負荷を調整することが出来ます。また、他のトレーニングにも使えるので様々な強度を持っていて損はないです。チューブがあればストレッチからトレーニングまで使えるので、幅広い強度を用意することをおすすめします。
ポイント③ ハンドル付きかどうか?
チューブフェイスプルを行うならハンドル付きのチューブがおすすめです。ハンドルが付いていることで、
- 手首が安定する
- 引く方向をコントロールしやすい
- 肘を外に開きやすい
などのメリットがあります。特に肘を外に開く軌道作りが大事なのでそれを支えてくれるハンドルの存在感は大きいです。ハンドルがないと軌道をコントロールしづらいだけでなく、手が痛くなったりもするので、ハンドル付きのチューブがおすすめです。
ポイント④ ドアアンカーはついているか?
ドアアンカーが付いているかも重要なポイントです。ドアアンカーとはチューブをドアに引っ掛けて固定するための道具です。

チューブフェイスプルを行う際は、チューブを顔の高さに固定する必要があります。家に柱など適した場所がある方は良いですが、引っ掛ける場所がない方もいらっしゃると思います。そこで活躍するのがドアアンカーです。ドアアンカーを使ってドアにチューブを固定すれば、柱などがなくてもフェイスプルを行うことが出来ます。
以上がチューブ選びのポイントです。
- 15〜20回できる強度
- 複数強度のセット
- ハンドル付き
- ドアアンカー対応
これらの点を抑えておけば自宅でのチューブフェイスプルが可能となります。
フェイスプルは
- 重さを追う種目ではない
- 見た目と肩の安全性を両立する種目
- 継続してこそ価値が出る種目
だからこそチューブは「無理なく続けられるもの」を選ぶのが正解です。上記の条件のチューブも手頃な価格で買うことが出来ますので、是非、自宅トレーニングにチューブフェイスプルを取り入れることをおすすめします。
まとめ
チューブ・フェイスプルは、自宅トレーニーにとって 地味だけど是非取り入れるべき種目です。
その理由は、
- 肩トラブル予防につながる
- 軽負荷でも安全に効かせられる
- 背中上部・肩後部を補強できる
という、自宅トレーニングを陰で支える存在となるからです。フェイスプルは「鍛えると守る」を同時に叶えてくれる種目です。懸垂やプレス系の種目などをより安全に行うためにもフェイスプルで肩、背中周りの筋肉を鍛えることが重要です。
高負荷を狙うというよりも、正しいフォームで効かせる感覚を感じることが重要です。その点、自宅でも取り組みやすい種目ですので、是非、肩・背中トレーニングの最後に取り入れてみて下さい。筋肉を使い切った感覚を持ってトレーニングを終えることが出来るはずです。
チューブがあれば簡単に取り組めますので、是非自宅トレーニングにチューブフェイスプルを取り入れてみて下さい。



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